きょうの きぶんを おそらに えがこう
どんな遊びか — きょうの きぶんを おそらに えがこう
友だちが立っていて、たずねます。きょうの きぶんは どう? 子どもは六つの顔からひとつを押します。それだけです。
押したその瞬間、画面全体がその天気になります。晴れた日には太陽が出て、悲しい日には雲から雨粒が三つ落ち、眠い日には月と星が上がります。友だちはその気持ちを、大きく、音といっしょに演じてみせます。
十秒です。理由はたずねません。気持ちの理由を説明するように求められた子どもは、正直に答えるのをやめ、いちばん早く済む答えを選ぶようになります。
六つ全部を押してもかまいません。四歳の子どもが六つの言葉の意味を知るのはそうやってであり、残るのは最後のひとつです。何も聞かれず、何も言われないまま、静かに変わります。
そして「よくわからない」が六つのうちのひとつです。埋め草ではありません。それが本当の答えであることは多く、これを外せば、本当でない答えを選ばせることになります。
直近の七日が、七つの空として残ります。だれも答えなかった日は、ただの空白です。疑問符も、灰色も、催促もありません。
数字はどこにもありません。何日答えたかも、そのうち何日がいい気分だったかも数えません。数えるものは、やがて点数になります。
そして、何も解釈しません。「今週は悲しい日が多かったですね」といったことは、アプリがしてよい臨床的な判断ではありません。七枚の絵があります。それが何を意味するかは、それを見る子どもと大人のものです。
名前のわかる子どもが毎日どう感じたかという記録は、その子がどの背景を好むかと同じ種類のものではありません。
だからこのアプリには、ログイン画面も、アカウントも、どこかへ送る手段もありません。設定で切ってあるのではなく、送る仕組みそのものを作っていません。
すべてはこの端末の中に残り、大人はいつでもそのすべてを消せます。